異世界生活?! 大寒波が襲来した冬の佐賀は雪山でした。対策と影響をレポートします。
- 2021.01.29
- written by 山本 卓

「ここは九州・佐賀ですか?」と疑問になるぐらいの大雪。今年に入り、大寒波が日本列島を襲いましたね。普段、雪が降らない地域に住んでいた僕なので、冬の佐賀の山がどんな状況になるのか想像ができませんでした。
みなさんも「佐賀の雪の暮らし」ってイメージ湧きますか???
日常生活の中でどのような影響が出るのか、どういう対策を取ればいいのか??
悩みますよね!!ということで、
今回は「佐賀の雪の暮らし」をレポートします。
大寒波襲来前日までに、僕が行った対策をお伝えし、
今後の佐賀のお山への移住に役立てていただければと思います。
今期(2021年)最大の大寒波が襲来?! 佐賀のお山が雪国と化す。

年明け早々、日本列島に覆いかぶさるような冬型の気圧配置となり、急速に発達した低気圧が強い寒気を引き起こしました。ニュースでも「全国的に大雪の予報。最大限の注意をしましょう」と伝えていました。
とはいえ、「どうなの? 大丈夫でしょ」と、軽く考えていたけれど、雪が降り始めてすぐに「これは、ただ事じゃないかも……。」と危機を感じ始めました。
「一体どう対策をすればいいのか?」
実際、僕が住んでいる佐賀市富士町の家は、標高約300mに位置するこの場所は、こんな感じになりました。

日中の最高気温も氷点下。積雪も50cmほどある場所もちらほらと。道路はフワフワしたパウダースノーに隠れて、ガッチガチに凍結。車の運転も困難を極めました。
辺りを見渡すと、ここは銀世界!!
北の国からで見るあの映像と一緒でした。
まさに北海道の富良野です!!
いや、ここは佐賀県なんですけどね……。(笑)
それでは、山の先輩たちに教えてもらった対策のお話をしましょう。
凍結対策! 水道管を凍結させないためにすること。

「ちょっと水もったいないんじゃない?」と思われるかもしれませんが、水道の水は流しっぱなしにしましょう。
水が凍るのは0度以下なのは、みなさんご存じの事でしょう。
そこで、水道管に溜まっている水を凍らせないためにも、常に水を出し続ける必要があります。家の中のどこか一か所で構いません。常にちょろちょろと出し続けることが大切です。水を流し続けることによって、水は凍ることがないんです。
今回の大雪のニュースを見ていると、「水道管が凍結しちゃって、水が出ないんですよ。困りました」と話されていた方がいました。その方は間違っていません。習慣的に水道の水は閉める人だからです。ドアを開けたら閉める方でもあると思います。真面目な方です。
だた、氷点下が続くときは、その真面目さは命取りです! たまにはちょっと悪いことやっちゃってください。火遊びならぬ、水遊び。 (笑)
天気予報をチェック! 大寒波が来る前に灯油を買うこと!

お湯が出ないのは、冬の山では、死活問題です。
暖を取るなら石油(灯油)ファンヒーターが必須。移住前に1つはポリタンクを買ってはいたものの、今回大寒波対策のために、ポリタンクを買い足しました。ホームセンターなので気軽にお安く購入できますので、買っておきましょう。
そして購入するのはガソリンスタンドへ。雪が降る前にガソリンスタンドの灯油コーナーをチェックしておくといいでしょう。
僕の実際に住んでいる家は、灯油をかなり重宝しています。石油(灯油)ファンヒーターもそうなんですが、お風呂のお湯などを沸かすボイラーも灯油を使います。なくなる前にボイラーの灯油の残量をチェックしておくこと。雪が積もり、車の移動が困難になる前に灯油を多めに準備しておくといいと思います!!
移動は車?? スタッドレスとチェーンの併用に、ちょい足しすると安心感につながる。

移住前は雪が降ることが、ほとんどなかった地域に住んでいた僕なので、スタッドレスタイヤを買うことはありませんでした。しかし、ここ佐賀の山では、スタッドレスタイヤは必須です。
12月に入る頃、佐賀のお山の方々はタイヤ交換を始めています。冬に入り衣替えをしている時に、車もタイヤ替えをお勧めします。
雪道の走行では、スタッドレスだけでも効果はありますが、少し不安だと感じる方はチェーンを併用するとかなりいいと思います。走行速度は40キロ以上にしないことも大切です!!
タイヤ替えもそうですが、車体重量もとても重要でした。重量のある車は雪道でも安定感があり走行することができます。その逆に、軽すぎると、雪道にしっかりタイヤがかみ合わず、ツルツル滑ることがあります。
そこでスタッドレスタイヤに替え、チェーンを巻いた状態からもう一つ、ちょい足しすると安心感につながる方法を、地元の方が教えてくださいました。
それは「車の中に漬物石を置く」ということでした。
軽自動車は車体が軽い分、滑りやすい。そこで少しでも車体重量を重くすることで、より安心感を得ることができる。これも先人の知恵ですね。
「とはいっても、漬物石なんて家にないよ!」という方は、米袋を代用してもいいと思います。それか、氷点下になる前までに、自分の体重を増やすかです。

とはいえ、やっぱり雪山は幻想的に萌えます!

対策が功を奏し、今回は特に問題もなく大寒波の襲来を撃破できたわけでありますが。もっと大変なことはいっぱいあると思います。自然にはどうしても勝てないです。それは農業をしていても思います。しかし自然は厳しいだけではなく、時に優しく癒しをくれます。
雪は音を吸収し、雑音が一切しない無音の空間を演出してくれる。心が穏やかに、風を感じ、自然のありがたさを感じる。脳裏に浮かぶ「しあわせ」の文字。たまに吹く風はパウダースノーを巻き上げ、太陽の光に照らされてキラキラと舞う。まさに異世界に来たみたいです。
雪の佐賀の山もいいね!


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<取材記者>
山本 卓
「佐賀のお山の100のしごと」記者/地域の編集者(地域おこし協力隊)
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<取材記者>
山本 卓「佐賀のお山の100のしごと」記者/地域の編集者(地域おこし協力隊)
大阪府高槻市出身。10代のころから役者を志す。夢を叶えてCMや大河ドラマをはじめ映画や舞台で活動。劇団「ブラックロック」の主宰を経て、海外公演を自主企画で成功させる。その後、キー局情報番組のディレクターとして番組制作に携わる。夢は日本を動かした100人になること! 地域の人に密着した動画作成や、人の顔が見えるマップを作りたくて移住を決意

