令和4年第2回地域おこし協力隊研修会を開催しました。

 年4回、佐賀県内の現役地域おこし協力隊を対象として予定している研修会の、第2回目を開催しました。

第2回テーマ:「小さい成果をこつこつ積み重ねて卒業していった人たちの話
日時:令和4年10月14日 10:00~16:30
開催場所:佐賀市立富士公民館(フォレスタふじ)多目的ホール
主催:佐賀県
運営:一般社団法人佐賀県地域おこし協力隊ネットワーク(SCN)
講師 ①門脇享平さん(佐賀市地域おこし協力隊OB)
   ②小野真由美さん(佐賀県地域おこし協力隊OG)
   ③橋本高志さん(基山町地域おこし協力隊OB)
  

 今回は、佐賀県内の地域おこし協力隊OB・OGで、任期後の現在も引き続き佐賀で活躍されているお三方を講師として迎え、それぞれの活動内容を振り返りながらの講演となりました。三名の講師が任期後も定住し、地域と関わり続ける背景には、どんなストーリーがあるのでしょうか。講義では、隊員だった当時の、どういった行動が今につながってきたのかを振り返りました。共通するのは「応援されてきたから、今ここにいる」ということ。
 さて、研修内容を振り返りましょう!

アイスブレイク

 講演前、みんなの緊張感を少しでもほぐすためのアイスブレイクでは、『ワードッチ』を行いました。『ワードッチ』は二つのワードの勝敗から親のお題(キジュン)を予想するボードゲームです。運営佐々木さんの説明の元、ゲームがはじまったのですが、なんとなくの緊張感や朝一番ということもあって、ルールがあまり理解できずにみんなワタワタ。
 しかし、そのワタワタが各グループの親睦を深め、逆にいい機会となりました。佐々木さん、このグループワーク、とてもおもしろかったです!

 

【講師①:門脇享平さん

 門脇さんは、佐賀市協力隊のOB で、隊員の頃は直売所の経営支援に取り組まれました。一年半で退任したのち、同じ地域の方たちとNPO 法人を立ち上げたほか、個人でも起業しています。現在は高校の魅力化による地域づくり、人材育成にご尽力されています。
 門脇さんは隊員時代から「トライ&エラー」の繰り返しで、佐賀の人との関わりに常に前向きでいらっしゃいます。どんな壁をも乗り越えて、それでも佐賀の活動に真摯に向き合う姿に、現役隊員も感銘を受ける内容だったのではないでしょうか。

【講師②:小野真由美さん

 小野真由美さんは佐賀県協力隊のOG です。「地域ッズサポーター」として、太良町で子育て世代と地域活動をつなぐ活動を経て、任期後は子どもの居場所を運営する方たちのサポートをしています。
 小野さんの講演を聞いて印象に残ったのは「三年間ずっと楽しかった」という言葉です。元々佐賀県出身である小野さんですが、一旦東京に出て、佐賀とは別の子育ての形を見てきたからこそ「佐賀の子育て」の良さを再認識していらっしゃいました。自身が楽しみながら活動に取り組むことの大切さを伝える内容となりました。
 地域の子育てに関する様々な課題を解決するため、今も変わらず積極的に活動し続ける小野さんに今後も注目です。

【講師③:橋本高志さん

 橋本高志さんは、基山町協力隊のOBで、商工観光振興に取り組み、在宅ワーク支援で起業されました。任期後にゲストハウスを開業させ、町の観光事業や面会交流支援など施設を活かした運営や、佐賀県地域おこし協力隊ネットワーク(SCN)で県内の協力隊の支援などを続けています。橋本さんはいい意味で、なんとも「脱力系」なお人柄です。活動の過程において、そのかざらない魅力でファンを増やし続け、今があるといいます。現役隊員へ「笑えてますか?笑ってください。」と呼びかける橋本さんは、隊員自身が「より良くなっていくこと」でそれが活動に昇華され、結果地域がより良くなるという考えのもとお話をすすめていました。

 【研修を終えて

 今回の講師のお話は、まさに三者三葉でした。その中でも共通する、「何事も有限である」という考え方。現実的な話、「お金」、「時間」、「体力」のどれもが限られた中でのミッション遂行は、時に隊員たちにプレッシャーを与えます。
 だからこそ今回の研修会は、できる限りマイペースに、肩ひじ張らずに活動を続けていくためのエールのようなものとなったのではないでしょうか。
 第一回目研修会からおよそ三か月が経ち、顔なじみが増え、より団結の増した感のある現役隊員たち。これからも県内各地域の課題と向き合う中で、様々な困難が待ち受けていると思いますが佐賀県とSCNはこれからも隣で隊員の皆さんと一緒に歩んでいきます。